『無伴奏』小池真理子
音楽をやるものとして、興味を惹かれる題名。
島清恋愛文学賞を受賞した本を片っ端から読んでみたいと思っているのだけど、なかなか欲しい時に欲しい本は見つからない。
小池真理子さんや林真理子さんの作品をあまり手にしたことが無かったので、初めて小池真理子さんの文庫本を買ってみた。
結論から言って
あまりの衝撃的展開に
読後も暫く混乱状態だった。
私は主人公よりも、主人公が思いを寄せる渉に感情移入していたので、尚更衝撃を受けたのではないだろうか。
友情、恋愛、同性、異性、時代、反抗、受験、自由
果たして作者は、読者に何を伝えたかったのだろう。まるでわからない。この全てのような気もするし、全て違う気もする。
友情と恋愛の狭間を描いた、かの有名な作品の登場人物「K」よりも
もっと劇的な感情に突き動かされて結末を迎えたように思う。
私はこの小説をどう消化したものかと思った。
どうして人は1度に2人好きになれないのだろう。
どうして裏切られたら悲しいのだろう。
何か大きな課題を与えられたような気がする。
2016.07.26