『アリアドネの弾丸』海堂尊
こういう言い方が正しいのかはわからないが、この一冊は海堂尊の作品を愛している人にしかわからないものがある。
登場人物についてもそうであるが、白鳥さんの啖呵の切り方、高階病院長の偉大さ、シオンさんの素晴らしさ。
この物語はメディカルなのか、ミステリーなのか、サスペンスなのか、ノンフィクションなのか、その境目が取り払われてしまっている。
どこを切り取っても
どのページも、物語の鍵を握っていたり、重要な会話があったりと
隅から隅まで楽しめる。
海堂作品の肝である他の作品との関わりも、海堂作品読者にはたまらない。
2017.12.18